前回は、オペアンプを使って三角波発振回路を作ってみました。
三角波発振回路
以前、オペアンプを使った矩形波発振回路を実験してみました。 今回は、この回路を拡張した三角波発振回路を作ってみようと思います。 三角波は、矩形波を積分することで作ることができます。オペアンプで作った矩形波を、積分回路に通すことで三角波になる...
では、三角波ができたので、それを利用しましょう。といえば、PWM 信号の生成です。
PWM 信号は、Arduino のアナログ出力でもおなじみですね。LED の明るさを変化させる、あれです。
PWM 信号発生回路
図 (1) が回路図です。
前回の三角波発振回路に、コンパレータ回路を追加しただけですね。
コンパレータは、LM324 の 4 個のオペアンプのうちの 1 個を使っています。
ボリューム VR1 を変化させると、出力パルスのデューティー比が変化します。
抵抗 R11 は、オペアンプの負荷です。今回は特に不都合はなかったのですが、電流流すとなにかしら状態が変化しますので、つけておきました。
出力波形
PWM 信号の出力波形です。
図 (2) は、デューティー比 50% のときの波形です。
青色は、入力側の三角波。黄色が PWM 信号です。
入力しきい値が 2V ほどになっています。三角波がきれいなので、しきい値付近でも振動していません。
ただ、信号の立ち上がりが、10μs 、立ち下がりは 15μs ほどと速くないので、後段の入力遷移時間には要注意です。
図 (3) は、デューティー比 20% 、図 (4) は 80% 時の波形です。
しきい値はそれぞれ、1.5V 、2.8V ほどです。
PWM 信号の利用
周期が 1.3ms 程度では、低周波で変調かける、なんてことはできそうにありません。
Arduino のアナログ出力に近いので、LED の明るさ調節にいいかも (^_^;)
ボリューム VR1 をセンサーに置き換えて、もう 1 個残っているオペアンプでセンサー信号を増幅して、それに応じた PWM 信号を出力させる、なんていう用途がよさそうです。