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サーミスタを調べてみた – 測定の結果

ジャンク箱にあったサーミスタ。ヒーターの制御をするために、温度センサーとしてこのサーミスタを使いたいと考えています。でも、ジャンクですから品番も特性もわかりません。
そこで、このサーミスタの特性を調べてみることにしました。

温度 – 抵抗特性の測定

サーミスタを調べてみた – 測定用の装置」でサーミスタの温度と抵抗値の関係を測定してみました。抵抗値はテスターで計っています。

結果が下のグラフです。

サーミスタの温度-抵抗特性

温度を 16℃ から 65℃ まで変化させて、その時のサーミスタの抵抗値を、Google スプレッドシートでグラフにしたものです。
トレンドラインは指数関数となっています。

低い温度での変化が大きくて、思ったより使えそうかなとも感じたのですが、40℃ での抵抗値が 550KΩ 程とけっこう大きいです。
サーミスタは 100KΩ 程度以下で使うのが良いらしいので、やっぱり 200℃ あたりを計るのが妥当なサーミスタなんですかね。

ヒーター温度は 55℃ で飽和しました。もっと上がるんじゃないかと思っていたのですが、アルミ板の放熱効果がかなりあるみたいです。それ以上の温度での測定は、ヘアドライヤーで加熱しました。

計算通りにならない電圧

ということなので、このヒーターを 25℃ から 55℃ まで制御してみることにしましょう。

中央値が 40℃ で、そのときのサーミスタの抵抗値は約 550KΩ 。
そこで、左図のように 560KΩ の抵抗を直列に入れて、サーミスタの電圧を取り出すことにします。
サーミスタの抵抗値が 40℃ で 550KΩ 、電源電圧が 5V ならば、計算では出力電圧は 2.48V になるはずです。

が、実測値は 1.95V にしかならない。なぜ?

温度や抵抗値を変えて測定してみましたが、やっぱり計算より低い電圧しか出ません。
もしかして自己発熱によって抵抗値が下がっている? 流している電流はせいぜい 5μA 程度なのに、そんなに影響あるの?

悩むこと 2 日間 (^_^;) ある朝ふと気が付いた。

「電圧計の入力インピーダンスっていくつよ?」

取扱説明書によると、電圧を計っていたオシロスコープの入力インピーダンスは 1MΩ です。
サーミスタに 1MΩ の抵抗が並列に接続されているとすると、出力電圧はたしかに 1.95V になります、なります。
なんでこんな基本的なことにすぐ気が付かないのか。ってゆーか、テスターじゃ入力インピーダンス低いからオシロスコープ使っていたんじゃないのかい (^_^;)

温度 – A/D 出力特性を測定

ということで (^_^;)

サーミスタの出力電圧を Arduino に入れて、A/D 変換後の数値を測定することにしました。

サーミスタ電圧をアナログピン A1 に入力。A/D 変換後の数値を Serial.println() でシリアルモニタに表示させます。
その値を Google スプレッドシートに転記する、というアナログな (^_^;) 方法です。

特に、詳しい説明もスケッチも書きませんけど、まぁ難しいことではないですね。
ぱぱっとプログラム作れる人は、データをパソコンに取り込んでグラフなり関数なりにしちゃいましょう。
そんな人、憧れちゃいますねぇ。

左のグラフ (青) が、温度に対する A/D 出力値を測定した特性グラフです。
(赤) は入力電圧を逆算したもの。

どちらも線形トレンドになっていますね。

Google スプレッドシートで算出した A/D 出力 value の関数式は、温度を T とすると

value = -1.23604E+01 * T + 9.90928E+02

です。
したがって、温度 25℃ 時の A/D 出力値は 682 、40℃ で 497 、55℃ で 311 になります。

次のグラフは、前回テスターで測定したサーミスタの温度 – 抵抗値特性曲線 (赤) に、今回の測定データから逆算したサーミスタの抵抗値 (青) をプロットしたものです。

見ての通りほぼ一致していますので、測定した抵抗値は間違ってはいないのだろうと考えています。

これで、温度センサーとして利用しようと考えているサーミスタの特性がわかりましたので、次回は、これを使ってヒーターの温度制御をやってみようと思います。

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