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7セグメントLEDをダイナミック点灯させる (2) / 入力切換制御

前回は、7 セグメント LED まわりと、デジット側を制御する回路をつくりました。
基本は、4 進カウンタの出力を 2to4 ラインデコーダに入力し、そのアドレスに応じた出力の桁を点灯させる、というものです。

この状態で、BCD to 7 セグメント LED ドライバにデータを与えると、4 桁すべてに同じ数字が表示されます。でも、ダイナミック点灯は、ちゃんとしています。

4 桁それぞれに任意の数字を表示させるには、デジット制御に合わせて、入力するデータを切り換えてやる必要があります。今回は、その入力を切り換える回路をつくりましょう。

入力切り換え制御回路

まず、つくった回路図です。以下、まいどの備忘録的解説。

回路図

図 1 が、入力切り換え制御回路の回路図です。

図 1 入力切り換え制御回路図

左側に 2 つの Dip スイッチがあります。8bit のスイッチですが、4bit x 4 桁分の入力データを設定します。ここは、たとえばカウンタや Arduino の出力に置き換えることになります。デジタル時計に使うなら、時分データ 4 桁分です。

右側の IC はマルチプレクサ 74HC356 です。8 入力タイプですが、4 入力だけ使っています。4 ビット分として 4 個あります。
Dip スイッチからの接続がややこしいですが、たとえば IC1 は、各桁の 1 ビット目が入力されています。同様に、IC2 には 2 ビット目、 IC3、IC4 にはそれぞれ 3 ビット目、4 ビット目のデータが入力されています。
アドレス信号として、デジットを制御している 4 進カウンタの出力と同じ信号を与えます。また、同期パルスとして、512Hz のパルス信号 (アドレス信号の 1 ビット目とおなじもの) を入力します。つまり、デジットの切り換えタイミングに同期させる、ってことです。

タイミング図

図 2 は、マルチプレクサの動作を理解するために、自分でつくったタイミング図です。1 桁目 (Dig0) が点灯するときの状態を示しています。

図 2 入力切り換え制御回路 タイミング図

Adr0 は 512Hz のパルス信号で、クロック CP にも利用します。Adr1 は 256Hz で、Adr0 と合わせて、デジット制御とおなじ 4 進アドレス信号になります。

BCD_00 ~ BCD_03 は、Dip スイッチからの入力、Dig0 で表示する値です。
たとえば BCD_00 を「1」にしたとき、マルチプレクサ IC1-D0 に入力された信号は内部のフリップフロップに入り、CP の立ち上がりエッジでラッチされます。それが _Val0 です。アドレス信号が変化 (Adr0 の立ち下がりエッジ) して 0b00 になったとき、マルチプレクサが BCD_00 の値を Val0 として出力します。
同様に、BCD_01 を「1」にしたとき、CP の立ち上がりでマルチプレクサ IC2-D0 のフリップフロップにラッチされ、Adr0 の立ち下がりで Val_1 として出力されます。

クロック CP の立ち上がりエッジで入力されたデータをラッチし、アドレス Adr0、Adr1 の立ち下がりエッジでラッチされたアドレスのデータを出力する。

当初、CP をどうすればよいのかわからなかったのですが、これで、512Hz のパルスにすればよいと理解できました。

後記

今回は、部品箱にあった 8 入力マルチプレクサ 74HC356 を使いましたが、4 桁表示なら、もちろん 4 入力でよいです。74HC153 とか 74HC253 が 4 入力です。が、こいつらには入力ラッチがないのでクロックがありません。なくてもよいと思います。というか、製品によって仕様が違うから、それぞれに応じて設計して下さいな。あるものを使う、手にはいるものを使う、です。

さて、これで、7 セグメント LED 4 桁に、任意の数字を表示することができました。完成です、と言いたいところですが、まだ問題がありました。

いろいろ数字を表示させてみると、ほんらい点灯してはいけないセグメントが、薄ぼんやりと点灯してしまっています。これ、ゴースト、っていうそうです。
デジット表示を切り換えるとき、同時に数値データも切り換えるのですが、タイミングをぴったり一致させることはできません。わずかにずれてしまいます。そのために、他の桁に表示すべきデータが、一瞬、いまの桁に表示されてしまうのです。それがゴーストとなってしまいます。

ゴーストを消すために、デジットが切り換わるとき、一瞬だけ表示を消します。それが、ブランキングです。
次回は、ブランキング信号を出力する回路をつくることにしましょう。

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