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続・ネットワークカメラを設置する – Hikvision 編

訳あって、ちょっとちょっとな訳あって、家の裏にネットワークカメラを設置しようと考えています。
って話の続編です。

ONVIF 対応しているというので Wansview の 1080p W6 という IP カメラを Amazon で購入してみたのですが、裏庭を広範囲に撮影すると RTP パケットが不安定になってしまうという症状に見舞われてしまいました。どうもカメラの性能の限界だったようです。


過去記事一覧
ネットワークカメラを設置する (1) セットアップと設定
ネットワークカメラを設置する (2) RTSP 配信が超不安定
ネットワークカメラを設置する (3) VLAN を構成する
ネットワークカメラを設置する (4) W6 の使い方を考える


カメラの選定

RTSP 配信が安定にできる IP カメラを探してみました。

カメラメーカーといえば、国内ではやっぱり Panasonic ですかねぇ。でも、高いですよ (;´Д`)
海外では Axis 、Bosch 、Samsung だとか。予算がなければ、Hikvision 、Dahua といった中国ブランドがいいらしい。

RTSP がうまく動作しないという話でみつけた Reddit の記事 (*1) では、Dahua のカメラは RTSP は安定しているが、WiFi の範囲がひどい、って書いてありました。Hikvision は、RTSP が堅実で、画質も良いと。16MP (メガピクセル) とか書いてあるので、ハイエンドっぽいですけどね。でも、ちょっといいかも。

(*1) Why is reliable RTSP and wif so expensive if not elusive ?

Hikvision のカメラを探す

Amazon で Hikvision の IP カメラを探してみました。

HikVision H.265 H.265+対応 屋外用バレットタイプ監視カメラ DS-2CD2025FWD-I

2MP のカメラですが、価格が 19,000 円。それでも高いなぁ。これ以外では、レコーダとセットの、同軸ケーブルで接続するアナログタイプばかりです。
楽天市場でも探してみましたが、価格が 10,000 円以内のカメラはアナログタイプで、どうもセット品の追加用のよう。

うーん、中国ブランドの製品だから、やっぱり AliExpress かなぁ。利用にはいろいろ心配もあるけど、トップブランド表示のある、出店期間のできるだけ長いショップを選択することにしましょう。

Hikvision のサイトと AliExpress の商品を見比べながら、選んだのがこれ。

DS-2CD2045FWD-I
Hikvision DS-2CD2045FWD-I 4 MP Powered-by-DarkFighter Fixed Mini Bullet Network Camera

基本的には価格で決めました。送料込み、割引ありで 10,000 円弱、予算内です。

レンズタイプは 2.8mm と 4mm の固定 2 種類ですが、広角が欲しかったので 2.8mm にしています。水平画角 109° 、垂直画角 60° です。
赤外線ライトも付いているようですが、最低照度が 0.014 lux とのことなので、これが本当なら月明かりでも写るはず。
画素数は 4MP 、メインストリームが 60Hz: 30fps (2688×1520) と十分です。圧縮方式は H.265 / H.264 、ONVIF 対応です。
WiFi はありません。インターフェースは RJ45 (100BASE-T) のみです。電源は PoE できます。これは嬉しいかも。そのため、電源アダプタは付属してません。必要ならば、別途 DC12V 1A 程度の電源アダプタを用意しましょう。
マイクやスピーカーも付いていません。屋外用カメラはマイクなしが一般的だと思います。

商品が到着

AliExpress でポチってから 12 日目、IP カメラが届きました。思ったより早かったですね。

DS-2CD2045FWD-I

内容物は写真の通り。

ぱっと見、Wansview と変わりない感じです。本体と RJ45 コネクタカバー、SD カード取付け部の蓋ビスの専用ドライバ、説明書に取付けテンプレートとビスなど。
先にも書きましたが、電源アダプタは付属していませんので、ご注意を。

付属の説明書はクイックセットアップガイドなので、主に取り付け方法しか書いてありません。ユーザーマニュアルは Hikvision のサイトからダウンロードします。ちなみに、英語版です。

初期設定のキモ

プロ仕様のカメラの設定ってなんだかちょっと難しそうですが、じつはそうでもありません。基本は IP アドレスを設定するだけです。

あ、それが問題か (^_^;)
ネットワークの中でどう IP アドレスを決めるか、それはそれは難しい問題です。一言では説明できません。わからない人は DHCP にするか、詳しい人に相談して下さい m(_ _;)m

ユーザーマニュアルによれば、カメラの初期 IP アドレスは 192.168.1.64 とのこと。ネットワークアドレスを合わせたパソコンを直接つないで、ブラウザからこの IP アドレスにアクセスすれば良いです。
でも、SADP という専用ツールがあるので、そいつを使うほうが簡単です。ツールなら IP アドレスなどネットワーク設定もできます。

ブラウザでもツールでも、最初に起動するとパスワードの入力を求められます。ユーザー名は admin (変更できます) 、パスワードは 8~16 文字で、大文字、小文字、数字、特殊記号のうち、2 種類以上 (*2) を含める必要があります。

(*2) ユーザーマニュアルには 3 種類以上となっていますが、実際は 2 種類以上でした。

初期設定してみよう

IP カメラのネットワーク設定は以下のようにします。
必要に応じて、DHCP サーバのスコープも調整しておきましょう。

項目設定値初期値
IP アドレス192.168.110.190192.168.1.64
サブネットマスク255.255.255.0255.255.255.0
ポート番号80008000
ゲートウェイ192.168.110.1192.168.1.1
HTTP ポート8080
IP カメラのネットワーク設定 (例)

ネットワーク設定は専用ツールを使うほうが簡単なので、SADP を利用することにします。

Hikvision のサイトから、サポート – HiTools – デスクトップツール と入り「Windows 向け SADP」をダウンロード、インストールします。
mscvr120.dll がない、と叱られたら Microsoft Visual C++ 2013 をインストールして下さい。SADP は x86 のアプリケーションですので、Microsoft Visual C++ 2013 も x86 をインストールします。

カメラをネットワークにつなぎます。PoE 給電 HUB があればそれで電源も供給されますが、今回はジャンク箱にあった電源アダプタを使用します。念のため、出力電圧は測定、確認しておきましょう。
ちなみに、PoE 給電する場合は電源アダプタを接続してはいけません。

SADP を起動すると、同一セグメントにあるカメラを自動的に検出します。
カメラを選び、パスワードを入力して「Activate」をクリックすると、Security が Active に変わります。
Modify Network Parameters でネットワーク設定を変更します。Hik-Connect は Hikvision 専用のプロトコルですので、無効のままでよいと思います。

「Modify」したら、設定完了です。

とりあえず撮影してみる

ブラウザから http://192.168.110.190 にアクセスします。ブラウザによってプラグインがどうのという違いがあるらしいのですが、俺はいつもの Google Chrome (90.0.4430.93) を使いました。

ユーザー名 admin とパスワードを入力してログインすると、ライブビューが映し出されます。

う、美しい (^_^;)

映し出されたのはサブストリームで、解像度 640×360 、最大ビットレート 768Kbps だったのですが、きれいです。
解像度 2688×1520 、最大ビットレート 6144Kbps のメインストリームに切り替えると、うーん、さらに美しい。
…… が、リソースが不足しています、とか叱られちゃいました。さすがにこのレベルで使うときは、グラフィックボードとかプラグインとか、それなりの調整をしたほうがよさそうです。

カメラから届くデータは、メインストリームで 100~1000 パケット/ 秒。RTP パケットがガンガンやってきます。サブストリームでは 25~125 パケット / 秒です。測定は曇天時、VLC を使用しました。
パケット切れは、いまのところまったくありません。安定しています。

なお、ブラウザのライブビューでは websocket プロトコルを利用しています。

時間設定

時計が初期状態なので、こいつの設定だけやっちゃいましょう。

「環境設定」をクリックします。
システム – システム設定 – 時間設定 に入り、タイムゾーンを「(GMT+09:00) 東京、大阪、札幌、ソウル」に変更。NTP を選択して、時計をインターネット同期させます。NTP サーバはお好みで。
「保存」して終了です。

コントロールパネルの「一般」を選択すると、ライブビュー上に赤い枠が表示されます。これをドラッグし保存すると、日付時刻、カメラ名の表示位置を変更できます。
日付の表示形式がデフォルトで MM-DD-YYYY となっています。一般 – OSD 設定 – 日付の表示形式 を「XXXX-XX-XX (年月日) 」に変更すると、YYYY-MM-DD に変わります。
これらは、環境設定からも変更できます。

iSpy に登録する

カメラを iSpy に登録します。

IP Camera With Wizard から設定するときは、Make に「2cd2045」などと入力すると該当するカメラがでてきます。表示されなかったら「Get Latest List」を実行しましょう。カメラを選んだら「Next」をクリック。
ユーザー名、パスワードを入力して「Next」、IP Address を 192.168.110.190 、Port を 554 として「Next」をクリックします。

URL リストが出力されますので、メインストリームを選ぶときは

rtsp://admin:password@192.168.110.190:554/Streaming/Channels/101

サブストリームにするときは

rtsp://admin:password@192.168.110.190:554/Streaming/Channels/102

を選択して「Next」をクリックします。
カメラが 1 台だけならメインストリームでもよいのですが、複数台あるときはパソコンの負荷が大きくなりますから、サブストリームにするとよいと思います。

FFMPEG(H264) の URL 欄に、上の URL を直接入力してもよいです。URL がわかっていれば、こっちのほうが手っ取り早いですね。

ちなみに、末尾の 101 、102 とかは、1 チャンネル (1xx) のメインストリーム (x01) 、サブストリーム (x02) という意味だそうです。

カメラの取付け

基本的な設定と動作確認ができましたので、Wansview のカメラと交換して取付けました。

カメラの取付け状況

当初より少し変更しています。

木板をつけたのは、以前のカメラをトタン板から絶縁してみたりしたためです。今回は取付け金具のサイズが少し大きくなったので、トタン板の波との干渉を避けるためにそのまま使用しています。
切りっぱなしなところは、ご愛嬌です (^_^;)

緑の IV 線はアースです。
今回のカメラにはアース端子がありますので、がっちりアースしてます。

取付金具でケーブルが隠せる形になっているので、ボックスを付けてコネクタ部分を収納したほうがきれいになるでしょうね。今回はまぁ、しかたがないです (^_^;)


さて、ちょっと迷走もしましたが、なんとか裏庭をしっかり撮影、録画できるようになりました。
カメラにはいろんな設定項目がありますが、ほとんどはデフォルトのままで使えると思います。なにかあったら、調整してみようと思います。

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