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shred で 500GB HDD のデータを消去する

知人から処分を頼まれたパソコンのデータ消去を行います。
パソコンは NEC Mate MKR-35B-1 / Pemtium G4560 @3.5GHz / RAM 4GB / HDD 500GB、データ消去後のマシンは貰い受けますが、うーん、なにかに利用できるかなぁ。

AntiX のライブ起動

HDD の消去は Linux に入っている shred コマンドを使用します。

Linux のディストリビューションはライブ起動ができればなんでもいいのですが、以前ノートパソコンにインストールした AntiX のブータブル USB が残っていたのでこれを利用しましょう。AntiX のライブ起動については過去記事を参照ください。記事はノートパソコンに AntiX をインストールするという内容ですが、ブータブル USB をつくりライブ起動するまでの基本手順は同じです。

ブータブル USB を挿入し電源を入れます。NEC のロゴが表示されたら F12 を押下、”Startup Device Menu” が起動したら “USB CDROM” を選択します。AntiX が起動したら Ctrl+Alt+T でターミナルを起動します。

shred の実行時間の推定

shred でのデータ消去は、基本的にはランダム書き込み 3回、ゼロフィル 1回を実行しますが、マシンによってはすごく時間がかかる可能性があります。そこで、一部分だけ実行してみて所要時間を推定してみました。

消去する HDD は /dev/sda です。HDD の特定は、

$ sudo fdisk -l

で行います。ここはお間違えの無いように。間違えても俺は責任持ちません。

time は、コマンドの実行時間を計測するコマンドです。

$ time sudo shred -s 10G -n 1 /dev/sda

あ、パスワード訊かれますね。AntiX のライブ起動でのパスワードは demo です。
shred のオプション -s は削除するバイト数を指定します。/dev/sda の場合は HDD の頭から、ってことでしょうか? とにかく10GB として書き込み回数 1回 (-n 1) の実行時間を計測したところ 54秒でした。予想外に速い。ならばと 50GB で実行すると 5分ちょっと。ということは、500GB を 1回処理するのに 1時間以内でいけるんじゃね? 3パス+ゼロフィルとしても 4時間あれば終わりそうです。

参考までに。
一般に HDD の 500GB (ギガバイト) ってのは 500 x 10003 バイトです。でも、コンピュータのデータサイズで 500GB というと 500×10243 バイトです。この場合は 500GiB (ギビバイト) と表すことがあります。なので、500GB の HDD のデータサイズは 466GiB ってことになります。shred コマンドで使用されるバイト数も GiB バイトですから、466×5/50≒47 分で 1パス処理できる計算です。

shred で HDD のデータを消去

では、HDD のデータ消去を行ないましょう。
消去はランダム書き込み -n 3回とゼロフィル -z 1回を行ないます。-v は進捗状況を表示するオプションです。

$ sudo shred -v -n 3 -z /dev/sda

繰り返しますが、消去する HDD をお間違えの無いように。コマンドを入れて Enter を押下すると即実行されます。実行確認なんて親切な機能はありません。無慈悲に、すべてのデータが消去されます。
データの消失や HDD の故障など、生じたすべての結果に対して、俺は一切の責任を持ちません。

実行したら放置です。3時間半ほどして様子を見ると、すでに終了していました。GParted で /dev/sda を確認するとすっきり「未割り当て」になっていました。所要時間も推定どおりでした。

後記

HDD のデータ消去にはいろいろな方式があるようです。
俺は昔、乱数を 3回、さらにゼロを 1回書き込む、ってのがアメリカ国防省の方式だって教わったので、いまでもそうしていますが、最近は少し違っているようです。古いパソコンでは 3パス+ゼロフィルに数日、なんてこともあるので、1パス+ゼロフィルで妥協したことも。それを思うと、今回の作業は実に速かった。つまり、古いパソコンの場合は HDD を取り出して速いマシンで作業すればいいってことか。目から鱗です。

ちなみに、こうした作業をやったからと言って絶対に復元できないとは思わないほうが良いです。特に企業で使った HDD なんかの廃棄は、必ず専門業者にお願いしましょうね。

さて、空っぽのただの箱になったパソコンを、次はどうしましょうか。Pentium ですしねぇ …

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