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ネットワークカメラの PoE 給電と VLAN 設定

昨年 (2021年) 5月に、Hikvision のネットワークカメラ DS-2CD2025FWD-I を設置しました。その後、きわめて順調に、家の裏庭を監視してくれています。

続・ネットワークカメラを設置する - Hikvision 編
訳あって、ちょっとちょっとな訳あって、家の裏にネットワークカメラを設置しようと考えています。って話の続編です。 ONVIF 対応しているというので Wansview の 1080p W6 という IP カメラを Amazon で購入してみた...

設定は、ほとんどがデフォルトのままです。
が、夏場の日中、強い日差しのもとでは日陰が暗くて見えなかったので、逆光設定の WDR (ワイドダイナミックレンジ) を、オフから自動に変更しています。これで日陰も十分に見えるようになりました。

カメラの電源を AC アダプタ (出力 DC12V 1A) で供給していましたが、今回、PoE スイッチを購入して、PoE 給電することにしました。
PoE とは、ネットワークカメラなどの端末機器の電源を、PoE スイッチからLAN ケーブルを利用して給電する方式。AC アダプタが不要になり、端末の設定場所に電源が必要ないので、とっても便利です。
詳しくは、ググって下さい m(_ _;)m

カメラのネットワークは、これまで同様にタグ VLAN とし、家ネットワークから分離しています。
スイッチの交換にあたり、タグ VLAN を構築するためのルーターと PoE スイッチの設定について、あらためて記録しておきましょう。

VLAN 構成

すでに構築されている家ネットワークは 192.168.100.0/24 です。
ここに新たに、カメラ用の VLAN10 として 192.168.110.0/24 を追加します。すでに構築されている家ネットワークは Untagged なので、そのままで VLAN1 として扱われます。

ルーターの IP アドレスは 192.168.100.1 、VLAN10 側は 192.168.110.1 とします。
新設スイッチの IP アドレスは 192.168.110.10 、ネットワークカメラは 192.168.110.200 、カメラの制御と録画用のパソコンは 192.168.110.20 です。

既設ネットワークのスイッチ (アンマネージ) はルーターの LAN1 ポートにつながっています。これはそのままで変更ありません。
新たに構築する VLAN10 のスイッチも、ルーターの LAN1 ポートにつなぎます。このラインは Tagged になります。

VLAN 構成図

ルーターの設定

meyon 家ネットワークのルーターは YAMAHA NVR500 です。
NVR500 はタグ VLAN が構成できますが、LAN1 ポートを分割できないので、タグ VLAN が設定できるスイッチと組み合わせることになります。

VLAN の追加

コンフィグに以下を追加します。

vlan lan1/1 802.1q vid=10 name=VLAN10
ip lan1/1 address 192.168.110.1/24

すでに設定されている lan1 は、変更の必要はありません。そのままで VLAN1 として扱われます。

IP フィルターの設定

NVR500 で VLAN を構成したとき、そのままでは VLAN 間は通信が可能です。VLAN10 を分離するために IP フィルターを設定します。

ip lan1/1 secure filter in 600009 600099
ip lan1/1 secure filter out 600019 600099
ip filter 600009 reject * 192.168.100.0/24 * * *
ip filter 600019 reject 192.168.100.0/24 * * * *
ip filter 600099 pass * * * * *

これで VLAN1 へ出入りするパケットはすべて破棄されます。インターネットへの接続はできますので、pp 側のフィルターも適宜設定しておきましょう。

スイッチの設定

NETGERA GS108PE

スイッチは NETGEAR GS108PE を使用します。
8 ポートのアンマネージプラススイッチで、内 4 ポートが PoE ポート (802.3af 最大 53W) です。ネットワークカメラ DS-2CD2025FWD-I の PoE 容量は 7W ですので、4 台使っても十分ですね。

スイッチ本体の大きさに比して、AC アダプタがかなり大きいです。この手の PoE スイッチは大概そうです。そのくせ、AC アダプタのサイズって仕様に載ってない。
ボックスに収納するようなときは、要注意です。

アンマネージプラススイッチとは、アンマネージスイッチに、VLAN や QoS 、ミラーリングなんかをプラスした機種。簡単に VLAN を利用したい、とか、パケットをミラーリングしたい、ってときに、価格も手頃なのでお気に入りです。

PoE に関する設定はありません。できません。
ちなみに、PoE 非対応の端末は PoE じゃないポートにつなぎますが、PoE ポートにつないでも問題はないです。なので、パソコンなどにも利用できます。

注意点。PoE 対応機器をつなぐときは、端末の AC アダプタなどは必ず外しましょう。

IP アドレスの設定

スイッチ本体の IP アドレスは、デフォルトで DHCP が有効になっています。なので、DHCP サーバのあるネットワークにつなぐと、IP アドレスが何になっているか、探さないといけなくなってしまいます。そんなときのために、専用のツールもあるようです。

DHCP サーバがないときは、デフォルトで 192.168.0.239 になります。まず、設定用のパソコンの IP アドレスを 192.168.0.210 とかに設定し、パソコンとスイッチを直接つないで、ブラウザで http://192.168.0.239 へアクセスすることにします。

というやりかたが、インストールマニュアルに書かれていますので、そんな方法で (^_^;)

スイッチの初期ログインパスワードは password です。ログインすると、強制的にパスワードを変更させられます。面倒がらずに、きっちり設定しましょうね。

VLAN の設定

VLAN の設定をしていると、しょっちゅうエラー窓が出て叱られます (;´Д`) ので、叱られない手順を記録しておきます。

設定は次のようにします。
ポート 1~4 は PoE ポートですので、ネットワークカメラをつなぎます。ここは VLAN10 の Untagged になります。
ポート 5~6 には、カメラ用パソコンなど PoE 非対応の機器をつなぎます。ここも VLAN10 の Untagged です。
ポート 7 は、VLAN1 のポートとしておきました。予備です。
ポート 8 にルーターをつなぎますので、ここは Trunk とします。

VLAN タグから 802.1Q を選択し、VLAN 設定で VLAN ID に「10」を追加します。
次に VLAN メンバーシップに入って、VLAN ID 10 を下図のように設定します。ポート 1~6 が Untagged 、ポート 8 が Trunk です。

VLAN ID 10 メンバーシップの設定

次に、Port VLAN ID (PVID) で、ポート 1~6 の PVID を「10」に変更します。

Port VLAN ID (PVID) の設定

VLAN メンバーシップへ戻って、VLAN ID 1 を設定します。ポート 7 が Untagged 、ポート 8 が Trunk です。

VLAN ID 1 メンバーシップの設定

以上で、設定終了です。
こんなふうに、追加した VLAN10 の設定を済ませてから、VLAN1 の設定を変更すること。そうしないと、設定できねぇ、と叱られるんだよ (^_^;)

VLAN 設定は、下図のようになりました。

スイッチの交換設置

設定がすんだら、スイッチを交換しましょう。

まず、繰り返しになりますが大切なこと。カメラの AC アダプタを取り外します。

次に、スイッチを交換、設置して、カメラとパソコンを接続。スイッチの PoE インジケータが点灯して給電していることを確認して、パソコンから画像が見えることを確認。
うまく写ったら、ルーターを接続して、家ネットワークとの疎通がないことを確認。

そんな感じですか。ちゃんと設定されていれば、すぐに終わります。

ということで、Hikvision のネットワークカメラ DS-2CD2025FWD-I は PoE 給電で稼働することになりました。

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