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NANDゲートをトランジスタで作る


前回は、「RS フリップフロップをトランジスタで作る」で RS フリップフロップ回路を作ってみたのですが。

Flipflop RS type.png
ja:User:Signed-C – 投稿者が撮影, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

RS フリップフロップといえば、ウィキペデイアに載っているゲート回路を使用した左図のような回路。
NAND ゲートを二つ使ってできていますが、NAND ゲートをトランジスタで作れば同様の回路ができるってことですね。

だからなんだって話ですが、はい、トランジスタで遊ぶネタにしようと思います (^_^;)

NAND ゲートってどうなってるの?

TTL npn nand.svg
Sakurambo – Own work, made with Adobe Illustrator CS2, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

A B Q
0 0 1
0 1 1
1 0 1
1 1 0

ウィキペディアにある TTL 型 NAND ゲートの等価回路です。

入力 A 、B のどちらか、あるいは両方が Low のとき、R1 から VT1 へベース電流が流れて ON になり、VT2 のベースが Low になって、出力 Q は High になります。

入力 A 、B の両方が High になると、VT1 のベースからコレクタへ電流が流れます。逆トランジスタという状態ですね。
このとき、逆にエミッタからコレクタへも電流が流れます。コレクタ電流は VT2 のベースに流れ込み、VT2 が ON 、出力 Q は Low になります。

真理値表を作ってみると左表のようになります。NAND になっていますね。

入力のエミッタが二つあるマルチエミッタトランジスタは、二つのトランジスタで置き換えることができますから、このままトランジスタで作ることができそうです。

出力段は、インピーダンスを小さくするためにトーテムポールにするのが標準のようですが、今回はオープンコレクタのままやってみましょう。

NAND ゲートをトランジスタで組んでみた

等価回路を参考にして実際に組んでみた TTL-NAND ゲート回路です。

スイッチ S1 、S2 は入力を High 、Low に切り替えます。

Q1 、Q2 はマルチエミッタトランジスタを構成しています。
Q1 、または Q2 のエミッタが Low のとき、ベースからエミッタへ電流が流れ、トランジスタは ON になりコレクタも Low になります。
Q3 はオープンコレクタです。ベースが Low ですからトランジスタは OFF 、出力 Q は High となり LED が消灯します。

Q1 、Q2 のエミッタが両方共 High になると、ベースからコレクタへ電流が流れる逆トランジスタ状態になります。このとき、ベース電圧は 1.4V 、コレクタ電圧は 0.7V でした。するとエミッタからもコレクタへ電流が流れます。これらのコレクタ電流は Q3 のベースに流れ込み、Q3 は ON となって出力 Q は Low 、LED が点灯します。

ここで S1 だけが Low になったとすると、Q1 、Q2 のベースが 0.7V に落ちてコレクタは 0V 、出力 Q は High となります。

フレッドボードのようす

ブレッドボード上に組み立ててみた TTL-NAND ゲート回路です。

簡単な回路ですけど、実際に組んで、入力を切り替えながら各部の電圧を測定してみると、回路の動きがよくわかります。

次は、この TTL-NAND ゲートを使って RS フリップフロップを作ってみようと思います。

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