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FETを使ってみる

FET (電界効果トランジスタ) を使ってみましょう。

じつは、俺、FET はほとんど使ったことがなくて、よくわかっていません。なので、間違いがあるかもしれませんが、間違っていたら嗤ってやって下さい m(_ _;)m

トランジスタの場合

俺が使うのは、ほとんどの場合スイッチング回路です。なので、まずはいつものようにトランジスタ 2SC1815 を使ったスイッチング回路を作りましょう。

トランジスタによるスイッチング回路

Arduino の出力で LED のオンオフを行なう回路です。スケッチは、スケッチ例の Blink でもなんでもいいです。

LED に流す電流を 20mA としましょう。
LED の順方向電圧はだいたい 2V 、コレクタ・エミッタ間電圧はだいたい 0.1V ですから、抵抗 R3 は、

R3 = (5 - 2 - 0.1) / 20 = 0.15 KΩ

となりますので、E6 系列の 150Ω を使用します。

トランジスタの増幅率は、スイッチングですので 40 としましょう。コレクタ電流が 20mA ですから、必要なベース電流 IB は、

IB = 20 / 40 = 0.5 mA

です。
ベース・エミッタ間抵抗は E6 系列の 22KΩ としました。抵抗値の算出方法はありますが、まぁこんなもんでしょ。てきとーです。
ベース・エミッタ間電圧はだいたい 0.7V ですから、R2 に流れる電流 IR2 は、

IR2 = 0.7 / 22 = 0.03 mA

したがって、R1 に流れる電流 IR1 は、

IR1 = 0.5 + 0.03 = 0.53 mA

ですから、Arduino の出力が 5V ならば R1 は、

R1 = (5 - 0.7) / 0.53 = 8.1 KΩ

となりますので、E6 系列の 6.8KΩ としました。

トランジスタ 2SC1815 の場合のスイッチング回路は、こんな感じです。

FET の場合

さて、FET でスイッチングすることを考えます。FET は 2N7000 を使います。

トランジスタではベースに流す「電流」がコレクタ電流を制御します。
FET ではゲートにかかる「電圧」でドレイン電流を制御します。が、ゲートに電流が流れないわけではありません。ゲートはコンデンサと考えられるので、充放電させるために電流を流す必要があります。

FET によるスイッチング回路

LED に流す電流を 20mA としましょう。
LED の順方向電圧はだいたい 2V 、ドレイン・ソース間抵抗はだいたい 1.5Ω ですから、抵抗 R3 は、

R3 = (5 - 2 - 20 x 10-3 x 1.5) / 20 = 0.15 KΩ

となりますので、E6 系列の 150Ω を使用します。

データシートによると、ゲートしきい値電圧は 2.1V 、ゲート入力電荷量は 1nC (= 1 x 10-9 C) です。
ゲートにかける電圧は、しきい値電圧の倍の 4.2V 以上にします。Arduino の出力は 5V なので、大丈夫ですね。

ゲート入力容量を充電するのに必要な電流 IG は、入力電荷量を 1nC 、立上り時間を 1μs として、

IG = (1 x 10-9) / (1 x 10-6) = 1 x 10-3 = 1 mA

これはオンオフ切替時に瞬間的に流れる電流ですが、Arduino の出力は 20mA ですから充分です。オン時には充電しますから、Arduino 側は吐き出しになります。オフ時は放電しますから、吸い込みします。

R2 は、オフ時にゲートを 0V にするための、いわゆるプルダウン抵抗で、22KΩ としています。値はてきとーです。
ゲート電圧を 4.2V とすると、

IR2 = 4.2 / 22 = 0.19 mA

の電流が流れます。

R1 は、ゲート電流 1mA と R2 の電流 0.19mA を合わせた 1.19mA 流れればよいのですが、抵抗を大きくしてしまうとゲート電圧が下がってしまいます。そこで、Arduino の出力を 20mA 程度に制限するように考えることにします。

ゲート電圧 0V 、Arduino 出力電圧 5V とすると、

R1 = 5 / 20 = 0.25 KΩ

ですから、E6 系列で 220Ω としました。電流値は、

IR1 = 5 / 0.22 = 22.7 mA

となり、問題ないですね。

ゲート電圧は、R1 と R2 とで分圧されます。

VGS = 5 x 22 / (0.22 + 22) = 4.95 V

ですから、こちらも問題ないです。

パワー MOSFET は …

今回使ってみたのは 2N7000 という MOSFET です。耐圧は 60V 、最大ドレイン電流は 200mA ですので、2SC1815 と置き換えるのにちょうど良さそうです。価格はちょっと高いですが (^_^;)

高電圧、大電流を扱うパワー MOSFET というものもあります。たとえば 2SK4017 は耐圧 60V 、最大ドレイン電流 5A ですので、ちょっとしたモーターを回すときに使えそう。

パワー MOSFET でも、使い方の基本は変わらない、はずです。
が、物によってはゲート電圧が 10V 程度必要だったり、ゲート入力電荷量が大きいために大きなゲート電流が必要だったりします。その場合は、トランジスタや FET を使ってゲート駆動回路を作らないといけません。ドレイン損失が大きくなるでしょうから、放熱も考える必要があります。大容量を扱う危険性ってことも認識すべきです。

そのために、俺みたいなてきとーな使い方ではなくて、ちゃんと勉強して回路設計してくださいね。
あははは (;´Д`)

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