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第三級アマチュア無線技士試験を受けてきた

俺がアマチュア無線技士の免許証を取得したのは 1970年 (昭和45年)、資格は電話級 (現在の第四級) です。当時勉強したのは主に真空管回路で、トランジスタに関しては端子名を答える程度のものでした。それから半世紀、世の中大きく変わってますけど、俺の頭は変わってないなぁと感じます。なので、知識の更新のために第三級アマチュア無線技士を取得することにしました。

どうせ受けるなら上級資格とろうぜ、って思うのですが、もう俺は 1 日がかりの試験に耐える気力も体力も、ないです。第三級アマチュア無線技士なら CBT で簡単に受けられるそうだし、50W(*1) 出せるし CW(*2) できるし、もうそれでいいんじゃね?

元気な皆さんは、ぜひ第一級アマチュア無線技士を目指してくださいませ。

(*1) 空中線電力。送信できる出力のこと。第四級は最大 20W です。
(*2) CW (Continuous Wave)、電信 (モールス符号を使った通信) のこと。第四級は CW の操作はできません。

試験の申込み

無線従事者の資格試験については日本無線協会のサイトを参照ください。

第三級アマチュア無線技士試験は CBT (Computer Based Testing) 方式の国家試験なので、近くの会場で好きな日時を選べます。試験時間は 1 時間 10 分、解答もパソコンでポチポチするだけなので楽ちんです。
ちなみに、第一級アマチュア無線技士試験は法規、工学合わせて 5 時間です。ム、ムリです。

CBT 方式による試験の申込みは、下のポータルサイトから行ないます。

サイトにアクセスしたら「マイページアカウント ID 新規作成」に入ります。メールアドレスを登録すると、メールでマイページ登録 URL が送られてくるので、そちらにアクセスして本登録。完了すると「マイページ登録完了のお知らせ」メールが届きます。

登録が完了したら「受験者マイページ」にログインして CBT の申込みをします。申込みは、試験会場を選択して空いている日時を選び、クレジットカードで受験料を支払います。第三級アマチュア無線技士は 5,708 円でした。また、受験時の本人確認のために顔写真を撮影しアップロードする必要があります。アップロード時に必要な大きさにトリミングできます。
「お申し込み完了のお知らせ」メールが届いたらすべて完了です。

過去問題で勉強

申込みがすんだら、試験日までしっかりお勉強しましょ。

基本的な知識はある (はず) なので、過去問題をやっておけば良いかな。
日本無線協会のサイトの受験案内に「CBT 方式の国家試験の例題」があります。少なくともこれは見ておきましょう。あとはネットで検索すると過去問題がいろいろ出てきますので、これでよさそうです。

が、ネットにあった過去問題をいくつかやってみて思ったこと。
問題の誤字脱字とか、解答が明らかに間違っているとか、いろいろトラップがあるので要注意です。
法規では、法律が改正されているものがあるので要チェック。たとえば、無線局の再免許申請の期間は「免許の有効期間満了前 1 箇月以上 6 箇月を超えない期間」(無線局免許手続規則第 18 条第 1 項第 1 号) ですが、多くの過去問題では「1 箇月以上 1 年を超えない期間」となっていました。
無条件に信用し丸暗記せず、疑問点はきちんと教科書や法令を調べるのが吉です。

試験の当日

ついに試験の日がきました。

持参するものは本人確認証だけです。筆記用具も不要、受験票もありません。本人確認証は運転免許証やマイナンバーカードがいいですね。顔写真のある国家資格証でもいいそうですけど、50年以上前の電話級アマチュア無線技士免許証は子ども時代の写真なので、さすがにちょっとねぇ。でも、合格後の免許証申請のときの確認書類としては使えるかなと思います。

今回の試験会場は金沢市の中心部から離れた場所ですが、電車の駅が近いので電車で行くことにしました。この電車、子どもの頃には何度も乗ったことがあるのですが、この半世紀はほぼありません。存続云々の話が出るようなローカル線ですので、ほんの少しでも利用できれば、と。

電車といってもほとんどの駅は無人駅で、改札もなければ券売機もありません。基本的には、乗るときに整理券を取り、降りるときに料金箱に整理券と現金を入れる。確認するのは運転士さんです。
でも、試験会場近くの駅はちょっとだけ大きくて、駅員さんがいるときは券売機で乗車券を買って改札を抜ける。慣れない俺はちょっと戸惑いました。
思いおこすと、昔も無人駅があったけど、車内で車掌さんから切符を買って、降りるときに車掌さんに切符を渡してましたね。切符を駅で買うこともあったし車掌さんから買うこともあった。基本的なスタイルは変わってないんだと思います。

さて、駅から徒歩 5 分の試験会場に到着したのは、試験開始予定時刻の 30 分前でした。すぐに係の人から本人確認と説明があり、予定時刻前でも開始できますよとのこと。持ち物を全部ロッカーに預けて試験室へ入りました。
パソコンの前に座り、渡された ID とパスワードでログインするとチュートリアルが始まります。出題されるような形式の画面を操作してすぐに終了しますが、なんだかよくわからんです。パソコンの操作についてはポータルサイトに「CBT 体験試験」があるので、事前にちょっとやっておくとよいと思います。
チュートリアルが終了したらいよいよ試験開始です。「試験開始」をクリックするとカウントダウンが始まり、法規から出題されていきました。

法規と工学 30 問をひととおり解答して 10 分経過。ほとんど過去問題と同じです。でも油断禁物、ゆっくり全問を見直し、計算もやり直し、これでパーフェクトと確信して「試験終了」をポチっと。

総合スコア 145 点

え? 1 問、間違ったんかい (;´Д`)

「印刷」ボタンをクリックすると、近くのプリンタから (痛恨の) 試験結果レポートが出力されました。
総合スコアは法規と工学の合計の速報値です。合格には、法規と工学それぞれが合格基準に達していないといけませんので、総合スコアで正式な合否はわかりません。が、まぁ (1 問なので) 、合格、でしょう。

試験会場を出たのは、到着から 50 分後でした。

後記

ということで、第三級アマチュア無線技士試験は無事終了しました。

第三級アマチュア無線技士試験は、俺にとっては難しい試験ではありません。むしろ、近ごろフレイル気味な俺には、最寄り駅まで歩き、電車に乗って試験会場へ行って国家試験を受けてくる、という行動自体がけっこう大変なことでした。過去問題とともに「散歩」もたくさんしました。それをやろうと思わせてくれたのがアマチュア無線だとしたら、これも立派な「自己訓練(*3)」かもしれません。ありがたく感じています。

(*3) 電波法施行規則第 3 条第 1 項第 15 号
アマチュア業務 金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究その他総務大臣が別に告示する業務を行う無線通信業務をいう。

試験結果は 3 週間以内にメールで届くそうです。楽しみに待ちましょう。なお、試験に合格しただけでは資格を取得できません。申請を行なって無線従事者免許証を受け取る必要があります。その手続きは、また今度。

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