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ダイポールアンテナにバランをつけてみた

NanoVNA で調整してみた室内垂直ダイポールアンテナは、共振周波数 f0=145.00MHz、給電点のインピーダンス ZL=46.2-j1.19Ω、反射係数 Γ=-0.0393-j0.0129 となりました。

ダイポールアンテナの給電点インピーダンスは 75Ω といわれますが、50Ωの同軸ケーブルでマッチングしちゃっています。室内という環境のせい? エレメント長は 0.92m で、波長に対する短縮率は 0.89 です。一般的にいわれる 0.97 より短いのは、これも環境のせい? それとも使っている電線の材質でしょうか?

そんなこんなのダイポールアンテナ、20kmほど離れた局、空中線電力が大きい局のようですが受信できてます。聞こえるものですねぇ。

バランをつけてみた

さて、給電点で同軸ケーブルとのマッチングはとれているようなので、インピーダンスマッチング回路は不要としましょう。あと調整するとしたら、バランですか。

いろいろな方式があるようですが、手元にあるもので、と探してみたらクランプ式のフェライトコアがありました。こいつで、コモンモードチョークを利用したフローティングバランというものができるようです。平衡回路に不平衡回路をつなぐと、コールド側が接地されてしまうことになってコモンモード電流が流れる。そこで、チョークでコモンモードを絶縁しようって仕組みです。

フェライトコアを測定してみた
図 1.フェライトコアを測定してみた

ところで、クランプ式フェライトコアでノイズ対策ができることは知っていますが、ノーマルモードとかコモンモードとか、じっさいどうなんでしょ?
図1 のようなことして試してみたり。NanoVNA で通過損失を測ってみたとゆーテキトーな実験。

フェライトコアを使ったバラン
図2. フェライトコアを使ったバラン

胸張って、測定値はこーなりました、なんて言えるデータはないです。
けど、たしかにノーマルモードだと損失は小さいけど、コモンモードだと -10dB (@145.00MHz) ぐらいになるみたい。1ターンより 2ターンのほうが損失大きくなるけど、3ターンにしてもあまり増えない。キャパシタンスが増えるからなんだとか。

じゃ、こいつをダイポールアンテナにつけたらどうなるか、やってみましょ。
結果、共振周波数がどーんと下がってしまいました。なんかさぁ、バランというよりローディングコイルになってる、みたいな。

あーしてみたりこーしてみたりして、最後にたどりついたのが図2 です。フェライトコアに同軸ケーブルを通しただけ。シンプル。シンプルイズビューティフル。

NanoVNAによる測定
図3. NanoVNA による測定

NanoVNA による測定値です。(図3)
共振周波数 f0=145.00MHz、インピーダンス ZL=48.4+j0.30Ω、反射係数 Γ=-0.0163+j0.0031 となりました。とりあえず、数値としてはビミョーに改善した、ってことですケド。測定誤差、ともいいます。

エレメント長は 0.92m で変化ありませんでした。波長短縮率は 0.89 です。

さてさて、バランつけてみたけど、効果がどうだとかさっぱりわかりません。エレメントの電流分布を測定してみろ、ってことなんだろうけど、んな測定器ないです。NanoVNA の CH1 に小さいループコイルつけて検出してみたらどうだろうとか考えてみたけど、うまくいきそうな気がしないのでやってません。スペクトルアナライザみたいにはなるんだけどね。

ワッチ、続けてみましょ。

同軸ケーブルの長さを整える

以前の記事で、アンテナに同軸ケーブルを接続して送信機側からみるとインピーダンスが変化するってことを書きました。

ってことは、最大電力をアンテナへ送るためには、送信機側でもインピーダンスマッチングが必要になる、んじゃない? いや、それ、同軸ケーブルの長さを λ/2 の整数倍にしちゃえば、影響なくせるんじゃないの? わからんけど、インピーダンスマッチングをうだうだ考えるより、現在つながっている 5.10m の同軸ケーブルの長さを調整するほうが簡単。やってみましょう。

145.00MHz で 5.10m は、RG58A/U の短縮率を 0.67 とすると 3.68λ に相当します。なので、同軸ケーブルを少し切って 3.5λ (7λ/2) にしてみます。同軸ケーブルの物理長 L は、

L = (3 x 108 x 0.67) / (145.00 x 106) x 3.5 = 4.85 [m]

見当つけてブチッと切って NanoVNA で測定したら 4.80m、あ、切りすぎた (;´Д`) 誤差ですよ、誤差。

送信機側からみた反射係数面
図4. 送信機側からみた反射係数面

同軸ケーブルを 3.5λ (@145MHz) 長にしたときの、送信機側からみた反射係数を NanoVNA で測定しました。(図4)
フルスケールは 0.5 です。中心周波数 145MHz での反射係数は Γ=0.147+j0.000、±5MHz でも 0.2 以内におさまっています。ちなみに、インピーダンスに換算すると ZL=67.2+j0.00Ω になります。

同軸ケーブル長 5.10m のときの反射係数を記録していなかったので、比較できませんでした。ご容赦。

後記

今回は、ダイポールアンテナにバランを取り付けてみました。効果は? わかりません。
そして、給電点と送信機側とで反射係数が変化する影響を減らすために、接続する同軸ケーブルの長さを λ/2 の整数倍に調整してみました。効果は? うーん、どうなんでしょうねぇ。
でもまぁ、全体としてはいい感じになっているんじゃなかろうかと思うんですけど、どうでしょう。

暖かい季節になったら、外に設置するアンテナを作ろうかな。単純にダイポールにするか、それとも違うスタイルにするか、もう少し考えてみます。

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